§20.一般角柱磁石の熱減磁

3)各セルの減磁率の評価

次に式(20-10)より求めたnxnynz 番目にあるセルの中心座標につくる反磁界でセルに不可逆減磁が発生するかどうかを計算する。
Fig.20-4に示した様にnxnynz 番目にあるセルの磁化容易軸の向きをM とする。
セルの反磁界Hd の大きさは M/M  とHnx , ny ,  nz(T) の内積により求めることができ

Hd=M/M  Hnx , ny ,  nz(T)

=i =12Nxj=12Nyk=12NzHL(i, j, k)(nxnynz)xsinθcosφ+HL(i, j, k)(nxnynz)xsinθsinφ

+HL(i, j, k)(nxnynz)xcosθ 式(20-11)

と表すことができる。

一般角柱磁石とその磁化

§18-3)で考察した様に式(18-23)で表されている、動作点における H の絶対値と

H=1/1+μmd-μr BrT+μmd HcjT 式(20-12)

式(20-11)で表されている Hd の大きさを比較すればよい。

Hd>H 式(20-13)

の時不可逆熱減磁が発生している。またその時のパーミアンス係数は式(18-23) , (18-24)より

  Pc=B/H= 1+μmdBrT+μr μmd HcjT/BrT+μmd HcjT    式(20-14)

と表すことができ、不可逆減磁量は、式(18-26)で表されている様に

BdTBdT= BrT1+P/μr + μr HcjT/1+1μmd1+P/μd  / BrT1+P/μr  式(20-15)

と表す事ができる。 この量は、nxnynz 番目にあるセルが元々持っている磁化に対して、どれだけ減磁したかの割合を示している。


Publication Date:3Feb2018
Author:Nobuo Kojima
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