§10.直線円柱ワイヤー電流による磁界
2)積分の実行
1)Hyの計算
式(10-4)において
式(10-6)
と置きxに関する積分をtに関する積分に置き換えるとHyは
式(10-7)
数学公式Ⅰ(岩波全書) の以下の不定積分公式を利用する。
式(10-8)
式(10-8) でa→1, b→0 x→t と考えれば、式(10-7) のtに関する積分が計算でき
式(10-9)
ここで、式(10-6) の上の式の右辺を展開して整理すると
式(10-10)
但しa, b を以下の様に置いた。
式(10-11)
従って 式(10-9)の積分は r-a=s と置き rの積分をSの積分に置き換えると
式(10-12)
ここで数学公式Ⅰ(岩波全書) の以下の2つの不定積分公式を利用する。
式(10-13)
式(10-14)
すると、式(10-12)において各項の分子で、sに関して0次と1次の項は積分ができる。
このSに関して0次と1次の項は、式(10-13)、式(10-14)でa→1、→C
の関係が成り立つので夫々上の式と中央の式が適用される。すなわち
式(10-15)
このように、Hyについて、分子がsの2次の積分になっている項を除いて積分の表式化ができた。
一項目の分子がsの2次の積分になっている項は有理化ができるが、これは別途示す事にする。
2)Hzの計算
同様にHzについての表式化も → と入れ替えるだけで Hyと同様であり式(10-9)に対応する式として
式(10-16)
また式(10-12)に対応する式としては
式(10-17)
となる。Hyと同様にsに関して0次及び1次の項は積分の表式化ができ、式(10-15)に相当する式として
式(10-18)
と表せる。
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公開日:2011年3月16日 更新日:2023年10月16日
作成者:児島 伸生
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