§20.一般角柱磁石の熱減磁
2)各セルに働くの反磁界の計算
磁石の温度はT℃とする。§20-1)でモデル化した磁石の各セルの熱減磁率を§18の式(18-26)で表式化した値を用いて評価する。
各セルの熱減磁率は、先ず各セルの磁化が式(18-25)で表式化した温度Tにおける磁荷 であるとしてローカル座標における各セルの中心座標の点の反磁界からパーミアンス係数を式(19-4)から求める。
Fig.20-1に示した 番目にあるセルの中心座標の点における反磁界を考える。ローカル 座標系で考える。 番目のセルが 番目にあるセルの中心座標につくる磁界を と表す。 番目のセルの中心座標における磁化は、セルの温度をT℃として、磁化の向きは一般角柱磁石Fig.14-1に示したように極座標で の向きとし、ローカル座標系の各軸の単位ベクトルをe とすれば、式(18-25)より
式(20-3)
と表す事ができる。Fig.23-3に 番目のセルのローカル座標及び 番目にあるセルの中心座標の関係を図で示した。
番目のセルの中心座標は式(20-1)で表式化されている。また 番目のセルのローカル座標の原点は
式(20-4)
と表すことができるので 番目のセルのローカル座標からみた 番目のセルの中心座標 は
式(20-5)
となる。
番目にあるセルのローカル座標を基準に考えれ ば、 番目のセルが 番目にあるセルの中心座標につくる磁界 のx成分は 式(14-44) において磁化M, 座標 ,及び磁石の各辺の長さとして以下の値
式(20-6)
を用いればよい。ここで は 番目のセルの磁化で、 式(18-25) で表される。
即ち
式(20-7)
次に ) のy成分は 同様に式(14-45)において 式(20-6) のように値を代入すればよく
式(20-8)
最後に のz成分は 同様に式(14-46)において 式(20-6) のように値を代入すればよく
式(20-9)
式(20-7), (20-8) , (20-9)より 番目にあるセルの中心座標につくる磁界は の に関して総和を求めればよく
式(20-10)
として求めることができた。
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公開日:2015年5月4日 更新日:2023年10月16日
作成者:児島 伸生
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