§8.直線平角ワイヤーに流れる電流による磁界
2)積分の実行
1)Hyの計算
式(8-8) において とおくと
式(8-10)
次に 式(3-7) の不定積分公式において、a=1、b=0とおくと
式(8-11)
となる事がわかるので 式(8-10) のt に関する積分が実行できて、
式(8-12)
次にyに関する積分を行う。
(複号同順)
式(8-13)
とおきsとpに関する積分に変換する。
式(8-14)
数学公式Ⅰ(岩波全書) の以下の不定積分公式を利用する。
式(8-15)
式(8-15) においてa →1,→, x→s と考えると
式(8-16)
となるので、
式(8-17)
であれば 式(8-14)の積分は 式(8-15)の一番上の条件が成り立つ。従って式(8-14)のsに関する積分を行う事ができ
式(8-18)
と表せる。
次に式(8-17)が成り立たない時の一つである
式(8-19)
の時を考える。式(8-16)において が成り立つので式(8-14)の第1項の積分は積分公式(8-15)の一番下の公式が適用される。従って式(8-14)の積分は
式(8-20)
と表されるが、第1項目は 式(8-19) よりゼロとなる。これは、式(8-18)においてを代入した場合に等しい。同様に
式(8-21)
の時も 式(8-18)において を代入した場合に等しい。
2)Hzの計算
式(8-9) において とおくと
式(8-22)
不定積分公式(8-11)を用いて t に関する積分を行うと
式(8-23)
次にyに関する積分を行う。
Y- = s , = p , (複号同順)
式(8-24)
とおきsとpに関する積分に変換する。
式(8-25)
ここで数学公式Ⅰ(岩波全書) の以下の不定積分公式を利用する。
式(8-26)
式(8-26) においてa →1, → (複号同順), x→s と考えると
式(8-27)
となるので、
式(8-28)
であれば 式(8-25)の積分は 式(8-26)の2番目の条件が成り立つ。従って式(8-25)のsに関する積分を行う事ができ
式(8-29)
ここで sign(x) はの場合に夫々 -1 , 0 , 1 を取る関数とする。
式(8-29)において の場合分けを行うと
ⅰ)X_0 ≤ -L/2 の時
となるので
式(8-30)
ⅱ) の時
となるので
式(8-31)
ⅲ) の時
となるので
式(8-32)
式(8-30) ,(5-31), (5-32)は同じ式になっているので)の場合によらずHzは1つの式で表す事ができる。積分をpからzに戻すと
式(8-33)
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公開日:2011年2月5日 更新日:2023年10月16日
作成者:児島 伸生
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