§9.扇型平角ワイヤーに流れる電流により作られる磁界
1)磁界の表式
Fig.14に示したように固有座標系 X-Y-Z おいて内径がRi 外径がRo、厚さがT、開始角度がθsから終了角度がθe までで定義された扇形平角導線に角度方向に電流密度iの電流が流れている時に、点 に作られる磁界を表式化する。扇形平角導線内の微 小電流要素はFig.14に示したように円柱座標系で位置(r, θ , z )に大きさ(dr, dθ ,dz ) の微小広がりで定義されているものとする。また導線の上面が固有座標系のZ=0 の面と一致するものとする。
この微小電流要素が点 に作る磁界はビオサバールの法則により

式(9-1)
ここで は微小電流要素から点 へのベクトルで は角度 θ における接線方向の単位ベクトルとする。(Fig.15参照) 微小電流要素の位置は X-Y-Z座標系だと であるから
従って外積 は
式(9-2)
よって式(9-1)は
式(9-3)
ここで =
と表せる。Hx ,Hy, Hz は式(9-3)をr , θ , z に関してコイルの全範囲に渡って積分 する事によって求める事ができ
式(9-4)
と表せる。
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公開日:2010年2月13日 更新日:2023年10月16日
作成者:児島 伸生
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